意匠制度改正による画面デザインの保護拡張について

本日、タイトルの内容とハーグ協定による国際意匠登録出願の説明会に行ってきました。

ソフトウエア関連でやってる身としては興味深い分野である画面デザインの保護について書きます。

端的に言うと、
「ネイティブアプリは保護するけどウェブアプリは保護対象外」
by 特許庁と愉快な仲間たち

愉快な仲間たち、というのは、産構審の意匠制度小委員会とかです。

そもそも、電子機器の画面デザインの意匠権による保護については、「操作のための画面」が対象になっていて、その「操作」ってのは「その機能を発揮できる状態にするために行われるものに限る」とか条文に書いてあるんですが、実際の審査として、パソコンに後からインストールされるアプリケーションは保護対象としては認められていませんでした。

※まぁ、意匠登録出願の願書見ても、その画面が予めインストールされているものなのか、後からインストールされるものなのかなんてわからないので、実質的な権利行使が可能か否かはともかく、それっぽい意匠登録出願というのは以前からあったようですが。

で、今回の制度改正で、「操作のための画面」という限定はあるものの、後からインストールされるアプリの画面も対象にしようということになったんです。

が、

時代は既に先に行ってるわけですな。
今やネイティブアプリよりもウェブアプリの時代。
ウェブブラウザさえあればある程度、下手すりゃ全てのことは事足ります。

この場合、「インストール」なんて処理は経ません。
具体的に資料を見てみますと、「ネットワークコンピューティングを通じた不特定多数のパソコン等への一次的な機能提供」が、直接侵害からは明確に除外されています。

が、そもそもアプリ屋さんはプログラムを作る人です。
他方、意匠は「物品」を指定して登録されるもので、「プログラム」は、現状の意匠法では物品としては認められません。
そこの法改正をやらずに保護対象を拡張しようというのが今回の制度改正なのですが、アプリ提供は間接侵害になるという説明が明確に入っています。

で、

この間接侵害行為に関して、ダウンロード販売も含むプログラム販売が対象になるのはわかったけど、ウェブアプリの提供は入るの入らないの?
という質問をしたのですが、ちゃんとした回答がもらえませんでした。
が、実はこの質問は質問する相手が違うとも言えます。
権利侵害か否かを判断するのは最終的には裁判所なのです。でも、制度を作るのは特許庁。

とすると、当然に特許庁と裁判所、例えば知財高裁との間での事前検討、事前合意が必要になってくると思うのですが、「そういうことやってんの?」という質問に対しては「やってません」でした。

法的な混乱待った無し!
という気がします。

とりあえず、4月からの来年度の弁理士会の委員会は意匠委員会に希望を出してみるつもりです。
まぁ、現状の弁理士会は派閥派閥でドロドロで、志ある弁理士が必ずしも委員会に入れるわけではなく、むしろ私のような、そういうのに嫌気がさして派閥から抜けた無頼の輩は入れてもらえないでしょう。

記事の拡散Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です