特許検索に関するあれこれ その1の続きです。
①調査方針の検討 が終わったら
②調査方針に従ってまずは大雑把に検索
「入力された画像に含まれる人間の顔を認識して自動的にシャッターを切る」
「スクロール操作された画面が端に到達したら画面が跳ね返るように表示させる」
といった、調査の方針の言語化が完了したら早速検索開始です。
概念検索のシステムを使う事が出来る人は、(システムの仕様によってはそのまま使えない事もあるのでしょうが)言語化された調査方針をシステムにぶち込むだけです。
そんなシステムを使えない我ら平民は、特許情報プラットフォーム|J-PlatPatを利用します。
アクセスするとこんな画面
「特許・実用新案」をポイントすると出てくるリストの中の「2.特許・実用新案検索」をクリックします。
色々なチェックボックスやトグルボックスが表示された画面になりますが、下の方にスクロールして検索キーワードの部分を使います。
ここで、「要約/抄録」と表示されている2つ右の入力欄にキーワードを入れていきます。
例えばさっきの「入力された画像に含まれる人間の顔を認識して自動的にシャッターを切る」であれば、以下のように入力してみます。
全ての単語を含む文献を抽出したいので、右側の「検索方式」を「AND」にしておきます。
そうするとこのような検索結果が。
3件の文献が引っかかったようです。
「一覧表示」をクリックして検索結果を表示させます。
足がかりを作るための大雑把な検索なので全然分野の違う文献が抽出される場合もありますし、かなり近い分野、場合によってはかなりクリティカルな文献が抽出される場合もあります。
今回は
抽出された中ではこの文献が割と近そうです。
こんな感じで検索の足掛かりとなる文献を見つけたらやるべき事は、
③審査経過を確認し、審査されていれば引用文献を参照する
④FIを参照する
⑤Fタームを参照する
といったところ。
ということで、続いて
③審査経過を確認し、審査されていれば引用文献を参照する
審査経過は、ページの右上の方にある「経過情報」というところから参照できます。
そうすると新しいウィンドウが開きます。
「出願情報」のタブを参照します。
下の方までスクロールしていって
「国内出願引用文献」の表示があればしめたもの。
その右に表示されている文献をそれぞれチェックし、場合によってはその文献の審査経過から同じく「国内出願引用文献」を探っていきます。
その結果、この文献
概念としては「映像信号から所定の判断を行う」という「顔認識」よりも広く抽象的な表現で書かれていますが、技術の内容的には関連しそうな文献に辿り着きました。
他にも、この文献
これなんかもだいぶ近いんじゃないでしょうか。
まだまだ【本番サーチ】の前です。
というわけで、
④FIを参照する
以降次回!
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