僭越ながら、「クライアントは厳しく選ぶ」という方針で個人事業主として経営をしておりまして、
「これは無いな」
と思った相手とは容赦なく関係を断ち切っておるわけですが。
そんな感じで「無し」とした案件が発生したものの、なんともキツネにつままれ(かけ)たような事象でしたので、世の中の皆様に情報を共有したいと思います。
先日、「弁理士ナビを見て電話した」という電話がありました。
(※弁理士に話を聞かせたかったら、「弁理士ナビを見た」というのは有効です。弁理士会に所属して仕事をしている以上、弁理士会経由でくる話には一度は耳を貸しておかないとまずいなという意識が働きます。)
「機械系の案件を受ける事は可能でしょうか?」という話から入り、「はい大丈夫です」と応じると、「こちら、営業代行をしております~という会社の~です。」という、直接的な依頼かと思わせておいて、その実営業代行の営業というギミック。
事務所パートナー時代にも独立後も営業代行の営業は何件か経験していて、そもそも営業代行なんて頼むつもりは毛頭ないわけで普段なら即刻切るのですが、今回は割と具体的な話がされつつ、自分に対する事前リサーチも多少はしているようで、まぁ話くらい聞いてやるかと電話での話に応じていると、わりと早いタイミングで「実際にお会いして~」という話になりました。
具体的なスケジュールを出されて 「弊社側から伺います」ということだったのですが、先方のオフィスの場所的に、翌日の予定に絡めて少し寄る位ならできそうだったので、「明日、~時頃なら伺えますけど?」と言ってみると、「ではお待ちしております」という事で話がまとまり、電話が切れました。
まぁ、これで仕事が増えることはないだろうし営業代行を頼むつもりも毛頭ないけど何らかの経験にはなるだろうという事で行ってみる事に。
その数分後、最初に電話をしてきた人の上司を名乗る人間から「お約束頂いたのでもう少し詳しくご説明させて頂きたい」と電話。
「ん?なんか詐欺臭い?」
と思ったのですが、とりあえず話は聞いておくと、どんな会社か、今回の話はどんな話か、という事を多少詳しく聞かされました。
で、「それでは翌日、お約束の時間に」という事でまた電話が切れます。
明日行くって言ってんのに今の話電話でする必要あった?と思いつつ、まぁ明日、、、
と思っていたら、
その数分後、「すいません会議室の予約が取れませんでした」という事でリスケ依頼が。
すでに怪しいとは思っているのでここで怪しさが跳ね上がることもないのですが、まぁ怪しい事に変わりはなし。
用も無いのに、先方のオフィスの方にいくのも面倒ですし、当初は先方がこっちに来るっていう話だったので、「じゃあ、~日にこちらのオフィスに来て頂けますか?」という事で、別の日にこちらのオフィス側で会議室を確保してきてもらう事に
そのまた数分後、
「すいません本件を弊社代表に報告したところ、弊社代表が是非会いたいと申しておりまして、ただお約束頂いた時間ですと予定が合わず、別の日に是非とも弊社に来て頂いて弊社を見て頂きたいと申しております」とのこと、、、
はぁ、、、
流石に「無いな」と思い、「もういいです」で終わろうと思ったのだけれども、少し遊びつつ試してやろうと思いまして、
「これから初めて会って仕事して行こうって時に、何度も何度もそちらの都合でリスケが繰り返されるっておかしいと思いませんか?」
と投げかけてみました。
「わかりました。代表に確認して折り返させてください」ということでまた電話を切る。
そのまた数分後、「弊社代表に確認したところ、『こういうのは縁だから、ご納得頂けないということであれば今回は縁が無かったということで、、、』との事です。」
ちゃんちゃん
狐に抓まれ
たのか?
なんだかよくわからない経験でしたが、流石におかしな話でしょう。
多分詐欺を未然に防げたという事だとは思うのですが、もしかしたら大きなチャンスロスだったのかもしれません。
いずれにしろ、ファーストコンタクトでこんなに何度もリスケを繰り返すような相手とは仕事はできないので、どれだけ大きな取引になった案件だったとしても、「クライアントは厳しく選ぶ」という方針の自分としては「無い」案件なのですが。
これは自分の推測ですが、ファーストコンタクトで何度もリスケを繰り返して、「言いなりになる人間か否か」を確かめているんじゃないでしょうか。
怖い怖い。
ただこの会社、
具体的なアポイントまでしているわけですから当然、どこのなんていう会社なのかはわかっていまして(名前を語っているのであれば別ですが)、ウェブサイトを見たりググったりしてみると、色々と情報は出てくる会社です。
こんな事やってて本当にちゃんと運営できてるのかな?
と不思議です。
ともあれ、世の中にはいろんな会社があるんだという事を改めて感じた出来事です。
最近、昔のように「どうしてもこの会社の仕事がしたい」と情熱が沸き上がる会社が見つからないな~と悩んでいたところですが、まだまだ自分が情熱的になれる会社は世の中にたくさんあるんでしょうね。
頑張って見つけよう。