特許検索に関するあれこれ その3の続きです。
④FIを参照する が終わったら
⑤Fタームを参照する
FタームもFIと同じ特許文献の分類記号です。
「何が違うのか?」という問いに対して「ここ!」という明確な回答がしにくいのですが、FIはその特許文献の要旨に関わる技術を対象として付与されるのに対し、Fタームはその特許文献が含む技術内容を対象として幅広く付与されるというのが私が持っているイメージです。
フォーマットは
2H054 AA01
こんな感じで、冒頭の5文字がテーマコード、後ろの4文字がFタームです。
FIの場合と同様、で、例えば最初の検索結果で足がかりとした文献の場合、
こんな感じで記述されています。
ただしこれは公開公報の記述で、特許公報の場合にはこのようには記述されていません。
特許後方の場合、特許検索に関するあれこれ その2にて説明したように「経過情報」から「出願情報」を確認すると、
こんな感じで出ています。
上部にあるようにテーマコードも一覧になっているので便利です。
で、FIのときと同様にパテントマップガイダンスで調べます。
こんな感じで、テーマコードだけ入れて「照会」をします。
するとこんな画面に。
こんな感じで、そのテーマコードに含まれるFタームの一覧が表示されます。
先程のFタームは AA01 でしたから、あまり関係なさそうなことがわかります。
これは「リスト」の画面ですが、「解説」タブでは、Fタームの詳細な解説が記載されています。
こんな感じで足がかりとした文献件のFタームを確認しつつ、使えそうなものをピックアップしていきます。
逆に、
キーワードからFタームやテーマコード、更には前回説明したFIを探ることも可能です。
パテントマップガイダンスにて、「キーワード」のタブに移動すると、このような画面が開きます。
ここで、「キーワード」のところにキーワードを入れ、トグルボックスで「FI」や「Fタームリスト」等を選択して検索します。
「Fタームリスト」、「カメラ」で検索するとこんな感じ。
ここから目ぼしいテーマコードをクリックし、使えそうなFタームを抽出していきます。
FタームがFIと違って便利なところは、その特許文献に含まれる技術に関して幅広く付与されるという部分です。
特に様々な技術が連動して効果を発揮するようなソフトウェア関連の技術の場合に有効です。
が、
これもFIと同様、人の手によって付与されているものなので絶対に「漏れ」が無いとは言えません。
足がかりとした文献を中心に付与の精度を確認しつつ、検索キーとしても問題ないFタームを探る必要があります。
また、Fタームまで指定せずともテーマコードだけを指定して検索することも可能ですので、テーマコードの抽出を目的とすることも有効です。
テーマコードの指定なら、Fタームが違ってもテーマコードが共通ならヒットする事になります。(その分、絞り込みは甘くなってノイズが増えますが。。。)
というわけで、次回は
⑥FI、Fタームの絞り込みを見極める
です。
“特許検索に関するあれこれ その4~技術コード”Fターム”の使い方~” への2件のフィードバック