レンタルさんの記事の時ほどではなかったのですが、ゆっくり茶番劇の記事も多くの人に読んで頂きまして、誠に有難うございました。
今回はレンタルさんのときみたいに503エラー出ませんでしたね。やっぱハテブの効果って凄いな。。。
その後、件の商標権者が色々と言ってるのをねとらぼの記事で見ましたが、相手にせず、無視するのが吉です。
まぁ、オトナゲなく突っ込んでおくと、「ゆっくり茶番劇」に関する動画を前から投稿していたとはいえ、動画投稿をしているだけの一個人に先使用権が認められるなんてことは基本的にあり得ませんね。
「ゆっくり茶番劇」に関する動画投稿者としてかなり有名になっている人ならワンチャンあるかもしれませんが。
商標に関して「有名なら」みたいな話をするとき、用語的には「周知」や「著名」という言葉が使われます。
見苦しく言い訳してた誰かさんも「周知」って言葉を使ってたかと想います。
で、その「周知」って状態をどう認定するかが非常に難しいというのは今回の騒動で実感できた人もいるんじゃないでしょうか。我々ヲタクにとって「ゆっくり茶番劇」は「有名」ですが、知らない人にとっては「ナニソレ」ですので。
ただ、「周知」というのは一般的に有名であることまでは求められず、その業界(法律的には該当する商品、役務の需要者)においてどれだけ知られているかという観点になるので、ヲタクじゃない弁理士がチョロっとインターネット検索してヒット件数だけ見て「周知だとまでは言えない」とか言ってるのはチャンチャラおかしいわけですが。
まぁ、ヲタク関連、キャラクター関連の商標を非ヲタ弁理士に依頼することの愚かしさみたいなものが浮き彫りになったかと思います。
やっぱり弁理士はヲタクにかぎります。
さておき、
こういった問題が起こって私が記事を投稿して、知り合いやクライアントから色々と尋ねられてお喋りして、だいたいいつも最終的に私のモチベーションの話になります。
「なんでそこまで熱くなれるの?」
昔は、「ヲタクだからじゃないですかね。」という漠然とした感じでした。
今回も、「権利問題に疲れたインターネット戦士の心のオアシス、東方を独占しようとするなんて許せない!成敗!」という感情が大きかったのも事実です。
自分が知財業界で働き始めたのは2004年初頭なのですが、仕事の分野は主に特許、特にソフトウェア関連特許で、商標も仕事にするようになったのは比較的新しくて2015年の終盤頃です。
この頃に弁理士としてボッチになったので、それまでは他に振ってた商標の仕事も自分でやるようになったんですね。
それまでも知識として判例や審決例を調べるのは好きだったのですが、この頃からはより実務的な観点で知識を吸収するようになっていきました。
ただ、商標に関して色々と記事を書くようになったのはそれよりも前で、初めて商標についてブログを書いたのは2011年頃じゃなかったかと想います。
今は亡きブロマガで書いたので生の記事はもう残ってないですが、こちらにサルベージした記事は多分これ(キャラクター名商標登録排除論)。
その後も、リニア商標の話や、コンバース戦記シリーズ等、商標に関する記事を積極的に投稿していきました。
ほんと、こっちにサルベージしといて良かった。。。
つまり、商標を自分の仕事にする前から、法目的を逸脱した商標の話には非常に興味、というか憤りを持っていたんですね。
で、
ある時、自分が(特許弁理士のくせに)商標問題に対してここまで熱くなる理由を考えてみたんですが、かなり明確な原因として思い当たる、というか、もうそれしかない理由がありました。
時は2002年、私が新卒者としてとある玩具会社に内定をとり、卒業を待っている内定者としての時代に遡ります。
私が新卒で就職した企業についてはここで色々と書いたりしてます。
上の記事にもある通り「玩具会社で知財の仕事がしたい!B台に負けないキャラクタービジネスの会社に成長させたい!」という、純粋無垢なフレッシュマンでした。
実際に入社したら法務部でもキャラクター版権系の部署でもない、某プルバックミニカーのマーケティング担当という、玩具会社、特にこの会社に入社する人間としては超華形なのに自分としては「ここじゃない」配属だったのですが、内定者の段階では知財に関する仕事をすることしか頭にありませんでした。
そんな、知財部配属予定(勝手に)の内定者の立場で、あの事件が駆け巡るわけです。
ギコネコ商標事件
想像してくれ!「知財の仕事がしたい!」というフレッシュマンなタカラ内定者の立場で、内定先の会社がこの事件を引き起こした時の気持ちを!
誠意って、何かね。
この会社の知財部に入るの、、嫌だな。。。
と思ったのが正直なところですね。
まぁ、実際には知財部には配属されなかったし、そもそも知財部なんて無くて法務部が片手間に知財やってたっていう感じなので、何から何まで意味なんてなかったんですが。
ともかく、知財に興味をもち、将来的には弁理士になることしか考えていなかったフレッシュ内定者という立場で、内定先の会社がギコネコ商標事件を起こすというトラウマが植え付けられたわけでした。
俺が入社して変えてやる!
くらいは思ってた気がしますが、知財務、法務部に採用されなかったことが良かったのか悪かったのか(多分良かった)。
入社後の新人研修の中で新入社員と社長との対話の会みたいなのがありました。
その時に同期の別のヲタクが社長に面と向かって
「ギコネコ商標事件は何だったんですか?」
と聞いたときにはちょっとした敗北感を感じたりもしましたが。。。
ともかく、
あの時に心に芽生えた強い感情が力となって、今多くの方に読んでもらえる記事を書けていると思えばまぁ悪い経験でもなかったかなと思う次第。
あのとき、突き上げたこの手に握りしめた知財への誓いがブログ記事という光になって
いつか君に世間に届くことで商標ブローカーが一掃されるその瞬間まで泣いている暇なんてないから
これからもこの信念だけが先行したような記事を細々と書き続けていきたいと想います。
記事の尻に差し込んだ苦し紛れのネタ、薄いな。。。
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先着3名様まで!
“ゆっくり茶番劇然り、レンタルなんもしない人然り、特許が専門なくせに商標登録について物申す原因は古く、ギコネコ商標のトラウマに端を発するというオハナシ~あるタカラ内定者の苦悩~” への1件のフィードバック