~その1.結論とシラバス~では判決の内容と、その結論にいたる大枠の論理を抽出して説明しました。 趣旨を繰り返しますと、・GoogleによるUIの複製は、あるコンピューティング環境において培われた技能(Java SEのスキル)が他の環境でも役立つように […]
著作権
米国最高裁判決、グーグルvオラクル Java訴訟 ~その1.結論とシラバス~
知財制度とは権利を保護するための制度ではない。むしろ保護されず、人類共通の財産として万人に開放される範囲を画定するための制度である。権利として保護される範囲はその裏返しでしかない。 という趣旨のことを常々言ったりしてます。 そんな知財制度の根幹 […]
「表現」と「アイデア」の境目とは? ―金魚電話ボックス事件【高裁】、既製品アートと著作権法との闘い―
地裁編の続きです。 Ⅰ.争点1.原告作品には著作物性があると判断Ⅱ.争点2.被告作品は原告作品の複製・翻案に該当すると判断Ⅲ.地裁判決との比較Ⅳ.既製品アートと著作権Ⅴ.これで終わるのか? 高裁では判決がひっくり返り、著作権侵害が認定されました。 Ⅰ […]
「表現」と「アイデア」の境目とは? ―金魚電話ボックス事件【地裁】―
「金魚電話ボックス」巡り提訴 金魚の街、奈良・大和郡山の商店街に「著作権侵害」と美術家 電話ボックスを水槽に見立てたアート作品の著作権侵害について、地裁判決が高裁でひっくり返って話題になりました。 高裁判決のウェブ公開を待っているのですが中々公開され […]
画面デザインの知財について色々考える ~著作権法における「創作性」と、意匠法における「創作非容易性」に違いはあるのか?~
意匠法が改正されまして、それまでは何らかの「物品」を指定しなければ登録されなかったものが、「画像」という形で登録されるようになりました。 それ以前も「画像」を意匠登録する道筋は存在したんですが、「DVDプレーヤー」みたいな具体的な機器を「物品」として […]
屋外の場所に恒常的に設置されている著作物の複製(46条第4号)についての判断例
屋外に恒常的に設置された美術品の複製に関する相談案件があったので判例を探してみたところ思いの外見当たらず、割と判例的には定まっていない部分なのかなと思いまして、唯一見つけた事例を検討してみたい次第。 著作権法46条第4号について いきなり引用します […]
キャラクターは著作物ではない、という言葉を都合よく解釈するな。~同人誌違法アップロード事件~の巻
※アイキャッチ画像の意味については後ほど。 同人誌違法アップロード事件、とでも呼べばいいでしょうか。令和2(ネ)10018知財高裁判決(原審:平成30(ワ)39343東京地裁)この判決以降、「キャラクターは著作物じゃない!」「同人誌は法的にセーフ!」 […]
鬼滅柄パチモングッズは否だが、集英社の商標登録出願は悪手だと思う。
[商願2020-78058]商標:[画像] /出願人:株式会社集英社 /出願日:2020年6月24日 /区分:9(水泳用耳栓ほか),14(貴金属ほか),16(事務用又は家庭用ののり及び接着剤ほか),18(かばん金具ほか),25(被服ほか),28(遊園 […]
スピードラーニング販促DVD事件
「教材」に関する著作権裁判はチョイチョイ起こりますね。 本件は、かの有名な英会話教材、スピードラーニングに関する事件です。なんですが、教材そのものではなく、教材本編の販促用の映像が対象という点が本件の特徴です。 地裁 平成29(ワ)16958高裁 平 […]
写真のイラスト化事件
絵描き系の事件で興味深いものがありました。 写真素材を有料で販売する原告が、その写真を元に書き起こしたイラストを自費出版物(同人誌)の一部に掲載した被告を複製・翻案権の侵害で訴えましたが、侵害ではないとして退けられました。 原告の写真素材(裁判所 […]